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執行猶予と実刑

お金10刑事裁判においては被告人が有罪であるのか無罪であるのかを決める事になります。また有罪である場合には量刑を決定します。量刑は法定刑の範囲内で決定されますが、情状を考慮して軽くなるケースもあれば重くなるケースもあります。さらに量刑と合わせて実刑になるかどうかという点が注目されるケースが多いです。実刑判決が確定した場合には、刑務所に収監される事になります。そうなった場合は自由を大きく制限される事になり、長期間に亘って厳しい生活が強いられます。入所の際に身体検査なども行われるため、屈辱的な事を強いられる場合もあります。
しかし刑事裁判で有罪判決になった場合であっても刑務所に収監されないケースもあります。それは執行猶予が付いた場合です。そうなると刑務所に収監されず釈放してもらえます。つまり自由の身になることができるというわけです。しかし判決の際に定められた一定期間中に再び犯罪を犯してしまうと取り消しになります。その場合には刑務所に収監されて服役しなければなりません。せっかく実刑を避ける事ができても取り消しになってしまったのでは意味がありません。そのため期間中は大人しく真面目に生活するのが得策です。

このような條件が満たされた場合は保釈が認められる

お金09刑事事件の捜査を行う際には容疑者を逮捕して身柄を拘束するといった事がよく行われています。起訴した後にも拘置所に勾留するといった形で身柄の拘束が続くケースが多く見られます。裁判で有罪が確定するまでは無罪の推定が働くことから、身柄を拘束するといった事は自由を奪う事になり人権侵害に繋がります。そのため極力避けなければなりません。そのため保釈といった制度が設けられています。
これは一定の条件を満たす場合に、刑事裁判中の被告人を釈放する事ができる制度です。これが認められるかどうかで被告人の処遇が大きく違って来ます。勾留されていると手錠と縄で拘束された状態で出廷する事になりますが、釈放されていれば自由な服装で出廷する事が可能です。
被告人の身柄を拘束する目的は証拠隠滅や逃亡を防止するためです。そのため証拠隠滅や逃亡の危険性が無いという条件が揃えば釈放した上で、刑事裁判を行う事ができます。具体的には起訴事実を認めている場合に釈放されるケースが多いです。しかし罪状が比較的重い場合には、起訴事実を認めていても勾留されたまま刑事裁判を行うのが一般的です。その理由としては長期間服役しなければならない可能性が高いと、罪を認めていても逃亡する危険性が高まるためです。

刑事裁判と民事裁判

お金08裁判には刑事と民事があり、この両者は大きく異なります。まず民事裁判は訴えた方を原告と呼び、訴えられた方を被告と呼びます。そして訴える事が可能な状況であっても訴えるかどうかは自由です。裁判が行われている場合に出廷するかどうかも自由です。出廷しなければ、反論する事ができず不利に進められますが強制的に出廷させられる事はありません。また本人は出廷せず代理人である弁護士のみが出廷するといった事も可能です。
これに対して刑事裁判の場合は強制的な手続きを伴うと言う点で民事裁判との違いが多くあります。まず起訴するかどうかを決定するのは検察官です。被害者の感情も考慮されますが、被害者が望まなくても検察官は起訴する事が可能です。そして基本的に被告人の身柄を拘束して裁判を行います。そのため裁判中は被告人は拘置所で生活します。出廷の際には手錠をかけられ縄を巻かれた格好で刑務官に付き添われて法廷に入ります。裁判中は拘束を解かれますが、閉廷後には再び手錠と縄で身柄を拘束されます。こうして強制的に裁判に出廷させる仕組みになっています。また保釈といった制度があり、これが認められている場合には身柄の拘束を解かれます。そして自宅で通常の生活をしながら、裁判に出廷する事が可能です。

初めてのクーリングオフで失敗しないポイント

お金07一度は耳にしたことのあるクーリングオフ制度ですが、実際に利用したことのある人は少ないかと思います。もともとは悪質な業者から消費者を保護する為にできた契約解除の制度です。クーリングオフが適用される契約は6つあり、クーリングオフができる期間の条件も異なっている点に注意が必要です。また、業者から受け取った書類が、クーリングオフについての注意書きをしていない場合や、クーリングオフはできない等の虚偽によって誤認した場合、業者がクーリングオフをさせないように威迫した場合には、クーリングオフができる期間を過ぎてしまっていても、クーリングオフをすることができます。
また、インターネットの普及に伴い通信販売を利用する消費者が増加していますが、ここでも注意が必要です。通信販売はクーリングオフができません。返品特約というクーリングオフの類似の制度はあるものの、クーリングオフとは違いますのでインターネットショッピングを利用する際は返品に関する規約をよく確認することが大切です。最近ではオークションを利用する消費者も増加しており、業者対個人だけでなく、個人対個人など、取引形態も多様化しています。個人対個人の場合には、クーリングオフも返品特約も対象外ですので、知らないで後で痛い目をみるなんてこともあるかもしれません。
困ったときは自己解決せずに、早めに最寄りの消費生活センターに相談することをおすすめします。

弾劾裁判

お金06憲法上、裁判官の独立を保障するためにその身分も厚く保障されています。したがって、罷免される場合は以下の3つのケースに限られます。一つは、心身の故障のために職務を行うことができないと決定されたとき、二つ目は最高裁判所の裁判官について国民審査で投票者の多数が罷免を可とするときです。そして、三つ目が弾劾裁判による場合です。

この弾劾裁判はどのように行われるかというと、まず、国会に設置されている訴追委員会が裁判官について弾劾裁判所に訴追します。この裁判所は通常の裁判所と異なり、14人の裁判員によって構成されます。14人の内訳は、衆議院議員と参議院議員それぞれ7名ずつであり、裁判長は裁判員が互選することとなっています。国会が設置する裁判所ですが常設の機関で、国会とは独立して職務を行います。そのため、国会閉会中でも活動することができます。

訴追を受けた裁判所は、公開の審理を行います。通常の裁判所同様、証拠調べ手続きを行い、その結果判決を出します。裁判は、審理に関与した裁判員の過半数で決定しますが、罷免の裁判をするためには3分の2以上の裁判員の賛成が必要です。弾劾裁判には上訴の制度がないため、判決は即時に確定します。

連帯保証人

債務お金05者が債務を履行しない場合に、主債務者以外の者がその債務を履行する責任を負うことを保証といい、主債務者以外の者が負う債務のことを保証債務といいます。保証債務では保証が単純保証か連帯保証かで補充性に違いがあります。
補充性とは、保証債務が二次的な債務にすぎないので、主債務者以外の者には催告の抗弁権と検索の抗弁権があります。
催告の抗弁権とは、まず主債務者に請求せよという抗弁権のことで、検索の抗弁権とは、まず、主債務者の財産に執行せよという抗弁権のことです。
普通保証には、催告・検索の抗弁権や分別の利益が有ります。
保証連帯には、催告・検索の抗弁が認められる。特約により分別の利益を放棄することができます。
連帯保証人と連帯債務者には、催告の抗弁権や検索の抗弁権や分別の利益が無く、主債務者同様に重い責任があります。
一つの主たる債務について、複数の保証人がつくことを共同保証といいいます。
この場合は、保証債務が複数あることになり、各保証人がが主たる債務を人数分で割った債務額を保証すればいいだけとなります。これを分別の利益といいます。つまり、主たる債務が100万円で、保証人が2人いれば、各50万円ずつ保証すれば責任は免れます。

相続についての常識

お金04相続とは、人の財産などの様々な権利義務を他の人が包括的に承継することをいいます。ある人の死亡によって開始しますが、ここでいう「死亡」には、失踪宣告や認定死亡も含まれ、必ずしも医学的な死亡と同じではありません。日本の民法では、ある人が死亡したことによって当然に権利義務の承継が行われますので、特別な手続は不要です。

ここで注意したいのは、「包括的に承継する」という点です。したがって、不動産や現金などプラスの財産は受け継ぐが、借金などのマイナスの財産は受け継がないといったことはできないのです。もっとも、常に債務などを受け継ぐとすると遺族にとって酷なことになってしまいます。そこで、民法は手続によって遺族が債務などから逃れられる制度を設けました。

一つが限定承認という制度です。これは、受け継いだ財産の価値についてのみ債務などについて弁済するというものです。しかし、これは結果として財産を受け継いだ人の利益はプラスマイナスゼロになります。もう一つは放棄という制度です。これはプラスの財産もマイナスの財産も全て承継しないことにするものです。

そうすると、もし亡くなった人がプラスの財産よりもマイナスの財産を多く有しているのであれば、せいぜい放棄か限定承認のいずれかによってプラスマイナスゼロにできるだけであって、トータルでプラスになるように財産を受け継ぐことはできないことになります。

将来の相続に備えて知っておくべき基礎知識

お金03聞やテレビで相続税の非課税限度額が報じられたので、多くの人が銀行預金の残高を気にするようになっています。生前贈与の関係も変わってきていますので、このあたりをあらかじめ確認する必要も出てきています。
ところが、預金や株券など評価額がある程度明確なものはとらえようがあるのですが、家や土地については存外基礎知識が少ないのではないでしょうか。
建物の場合は、まだわかりやすく固定資産評価額が基準ですので、市役所へ行って確認すれば済みますが、土地の場合は固定資産評価額ではなく、路線価方式ということで毎年国が公示する基準値に基づいて計算することになります。単価が公示されるので、対象となる土地の広さを掛け算して算出します。
でも、この場合、算出した金額からマイナスできる部分があることはあまり知られていませんので、この点は一度計算しておくといいでしょう。
土地の場所、形状、状態で、全部申告しなくても良くなるということです。
崖につながっている場合はマイナスになる部分があるし、正方形や長方形のきちんとした形状でなく、三角地帯や曲がりくねった境界線があれば、線引きをし直しその分マイナスになる制度もあります。手入れをしなければ使い勝手が悪い場合は、たとえば土を入れた場合のことなども想定してマイナスになるということです。
非課税限度額との兼ね合いもあるので、一度は計算しておくと役に立つはずです。

相続財産に含まれない社会的儀礼とする範囲となる物とは

相続するお金02場合、被相続人が残した財産は全て相続税の対象となるかと言うと、そうではありません。もちろん、財産よりも借金が多い場合なども、手続きをきちんと行えば、対象外になるのも事実です。そのような特殊な例でなく、一般的な事例でも相続税の対象外になるものはあるので、確認することが大事です。
生命保険の死亡保険金の、相続人一人あたり500万円までは対象外ですし、年金の遺族年金についても相続税の対象外となります。そうしたものの他にも、位牌、仏壇、お墓などは対象外となります。
そしてお葬式のときですが、社会的儀礼とする範囲となる物として、いただいたお香典は相続税の対象外となります。亡くなった経緯で、会社などからたくさんの弔慰金が出る場合がありますが、これも相続の対象外となります。
もちろん、御花代とか御供物料とか名義が異なっていても同じことです。
そしてお葬式関連であれば覚えておいてほしいのが、お通夜やお葬式に関係する費用一切は、飲み食い代が入っていても、場合によって遠方からの弔問客のための旅館代が入っていても、葬儀費用として相続税の対象からは外すことができます。お通夜お葬式の準備で大勢の方にお手伝いいただくようなこともあり、いろいろなお金がかかりますが、すべて領収書を保管しておこと、万が一領収書がない場合は、明細をきちんと記録して、葬儀費用に加えることをおすすめします。